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雪崩 セルフレスキュー
パタゴニア Photo: Barbara Rowell


雪崩その知識の深い者にとっては大きな恐怖となり、知識の浅い者にとってはその恐怖すら存在しない
吹雪の後の風下斜面 樹木の無い斜面 雪崩れ
皆が滑っている斜面 いつものルート でも多くの危険が・・


雪崩とセルフレスキュー
新雪が降り積もった風下の斜面、絶好のシュート。 頭の中に自己のラインをイメージしてテイクオフ。
でもちょっと待ってください、雪の積もった斜面は全て雪崩の起きる可能性がある。と言った雪崩の研究者がいます。  
しかもそれは、バックカントリーに出かけてというよりは、ゲレンデ周辺の滑走禁止区域での事故も
増加傾向にあるようです。 勿論彼らには雪崩の知識もセルフレスキューの装備もありません。


ゲレンデを一歩でも出たら其処は多くの危険が潜む雪山、バックカントリーという認識を持ってください。


北海道の山岳地帯における雪崩遭難アンケートでは147件の調査を行い、遭難者は59名。
デブリ埋没時間による生と死の分岐点が15分という結果が出ています。
15分以内に発見された者は全員が生還し、30分になると生存率は40%、 60分では26%まで低下します。
これにより雪崩に埋没しても即死するのではなく救出までの時間が短いほど生存率が高いことが分かります。
遭難者の死因として考えられるのは、 窒息、外傷、凍死などがありますが、 多くの場合窒息が生死を分けます。


バックカントリーにおいて雪崩に遭遇し、遭難者が発生した場合、救助を要請し15分以内に救助隊が到着。
埋没者を発見するのは不可能に近く、それは遺体捜索を意味します。
15分以内の生存救出を可能にする方法はセルフレスキューの他にありません。
つまり自らの力で埋没者を、 発見救出することです。 


雪山において雪崩の遭難現場に遭遇した者が最初にしなければならないのは、 救助要請ではなくセルフレスキューの実施です。
900秒の命のカウントダウンはそれほど長くはありません。


雪崩遭難者を15分以内に発見し、救出するために必要な装備が雪崩ビーコン、ゾンデ、スコップです。
ビーコンで埋没者の位置を特定するのに5分〜7分、スコップで掘り出すのに10分、
この時間内で出来るよう日頃から訓練をしておきましょう。なお1立方mの雪を掘り出すのにスコップでは約7分、
スノーボードや手では45分というデータ−もあります。


是非以下の書籍にて、雪崩や雪山に対する知識を深めることをお勧めします。

アリュートヘブン
アリュートへブン
アリュートへブン       オススメ度 ★★★★★

二セコに住むアルピニストでカヤックガイド新谷暁生さんの待望の1冊です
最終章の「二セコの雪崩れとローカルルール」はバックカントリーに入る全ての者の
必読の章です。

雪山に入る101のコツ
雪山に入る101のコツ
雪山に入る101のコツ    お勧め度 ★★★★☆   

雪山、バックカントリーに初めて入る方にもそこに潜む危険、行動のコツなどを解かり
やすく解説しています。登頂時と下降時の注意点、雪崩れについて、山岳用語の解説
など初めての方にはありがたい内容。解かり易さNO.1です。またバックカントリーの魅
力などについても書いてありお勧めの1冊です。


ドキュメント雪崩遭難
ドキュメント雪崩遭難
ドキュメント雪崩遭難   お勧め度 ★★★★★   

実際に起きた雪崩れ遭難事故を詳しく分析、また、その時のパーティーのメンバーの
プロフィール生還後のインタビューなどとても参考になります。山岳ガイドでさえ的確な
判断が出来ない状況、流されている時の状況など一読の価値があります。
どのような形であれ雪山のバックカントリーを目指す方はこの本を手にする事をお勧め
致します。



決定版 雪崩れ学
決定版雪崩れ学...山岳技術書
決定版雪崩れ学...山岳技術書   お勧め度 ★★★☆☆   

雪崩れ発生のメカニズムからその危険判断方、セルフレスキューとそれだけでは助から
ない現状や、雪崩れ遭難者発見後の対応について解説。また雪崩れ事故の実態と対策、
調査、を専門的に分析、全国山岳雪崩発生地点地図も付属しているので自分達が日常的
に入る山域の危険度はどうなのかと、参考になります。ただ初めて読む方には若干難しい
部分もありますが、専門的な知識を身に付けたい場合にはおおいに参考になります。

とっさの時、「人は普段から身についていることしか実行できない」といわれています。今年ははバックカントリーに入りたいという方は今からその知識を身につけましょう。

セルフレスキューを可能にする装備

アバランチビーコン プローブ スノーショベル
アバランチビーコン ゾンデ スノーショベル

上の写真の3点が雪崩れ埋没者の発見に不可欠なビーコン、ゾンデ、スコップですが写真のビーコンは発売当時はその使い易
さからかなりの話題になったトラッカーのデジタル式のビーコンです。ですがその受信距離は短く(約50m)現在はさらに進んだ性能の
物も発売されています。またゾンデにつきましては短い物やストックと併用の物もありますが、ストック式の物はデブリの入りに少々難
があり壊れ易いようです。デブリに3mまで埋没するという事はまれですが短いゾンデではなんとなく不安で私は3mのものを
使用しています。 写真のスコップは硬質プラスティック製のものですがやはり硬い雪質には入りが悪く現在は金属製のものを使用し
ています。


弱層テストでどの程度雪崩の危険を察知できるのか?
雪崩の危険を察知するための有効な方法として知られている「弱層テスト」  雪崩に関する書籍や講習会でも必ず行われる
このテストですが  これをマスターすると本当に雪崩に遭わずに済むのでしょうか?  実際にやってみた方はわかると思いますが
多少練習した程度では  テスト結果にまったく自信が持てないことに気が付きます。  


理解が出来て結果に自信が持てるには、かなりの経験が必要なのは 言うまでもありませんが
「弱層テストのみで100%雪崩発生を予知できるのか?」  100%という意味ではNOと考えています。


これは雪崩発生の要因を考えるとわかるのですが、多くの事故と  関わりが深い「面発生表層雪崩」がどのようにして起こるのか
積雪だけではなく、数日前からの風向き、風力、斜面の斜度、向き  周りの地形、気温など他の要因も知る必要があります。  


例えば、数日間続いた吹雪と降雪が止み、無風快晴の朝  迷わずスティープな斜面に滑り込みたくなりますが、
前日までの吹雪の間、山では雪と雪がぶつかり合い、風に叩かれ  小さく砕けた雪の結晶が風下の斜面に降り積もっています。
このような雪は素早く固まり板状の層を形成してゆきます。  降り始めの気温が高くミゾレが降り、雪面に水分を含んだ状態で  
その後気温が下がりザラメ雪が霜ザラメに変わったり、アラレが  降ったりしていた場合、ここが弱層となり
上の積雪の層との 結合が弱く30cm以上の降雪があった場合はハンドテストを  行うまでもなく非常に危険な状態といえます。


雪崩発生には自然発生のものと人為的な誘発発生がありますが  事故の殆どは人為的な要因が加わっています。
上記のような斜面に登坂目的で入りこんだり、滑走したりして  過重または衝撃が加わり弱層が崩れ雪崩が発生します。


難しいのはテストをしても判断できない場合、これは安全とも  危険ともいえず判断不能ということになります。


またテストをする場所も重要です。  実際に行動や滑走する場所、斜面の上部や中間部、下部によっても  
テストの結果に違いが出てきます。 雪崩発生の予知は弱層の有無と強弱、地形と斜度、植生、気温、風力と風向、
気象の変化と何項目にもおよび、これらを総合的に判断することが必要で  専門的な研究者の領域になります。  


弱層テストの目的は、積雪内部の安定、不安定を計る目安ですが、実際の 経験が少なければ、やってはみたものの
危険の程度の区別が出来ないか 不正確な判断ということになりがちです。
雪崩の専門家ではない私達が現場で積雪の安定、不安定を判断するには  さらに断面観察が有効かもしれません。  


これには雪質のことを学ばなくてはいけませんが、これらのテストも100% の予知とまではいかないまでも
経験を積む事により有効で、価値のあるものといえます。
しかしこれとてかなりの経験を有することはご理解下さい。


また二セコなどの日本海の気象に大きく影響される山域では常に降雪があり 内陸の高山帯のような
極端な低温になることが少なく、そのため弱層、特に  霜ザラメ層は山頂付近の僅かな場所でしか確認が出来ません。


雪崩には多くの種類があり私達が特に気を付けなくてはいけないのは  「面発生表層雪崩」です。
これは発生原因から2つに分けられ、 その1つが上記で説明した弱層が破壊されることにより起こる雪崩です。  
もう1つは二セコなどで見られる吹雪などで壊された雪の結晶が 風下斜面に吹き溜まり、斜面の均衡が破られることにより起きる
雪崩です。


これらは霜ザラメなどの弱層は見られないにも関わらず雪崩れが発生します。
北欧のスキーリゾートではアバランチコントロールなどで この危険な層は落としてしまうことが常識化しているので
事故に至ることは少なく、同じ面発生でも判断の難しい弱層が 原因となる面発生の雪崩に関する研究が進み、それが日本の
現在の雪崩研究の主流になっているのが現状です。


例に二セコ各スキー場エリアの雪崩事故の統計を見るとアンヌプリ南  面には、二セコアンヌプリスキー場、東山スキー場、
モイワなどがあり  東面にヒラフスキー場が展開しています。  
このうち南面の斜面に面しているエリアに過去の雪崩事故が集中 しているのがわかります。  
これは冬型の気圧配置の中では南斜面には風雪を遮る壁となって くれる山がなく尾根やその南東斜面に風成雪に覆われた
斜面が 出来やすくなります。


これは東面に比べて雪庇の発達の度合いを見ても 明らかです。  吹雪の最中やその直後にこの斜面に入り込むことにより
雪崩事故に 遭う確立は非常に高くなります。 一方東面にあるヒラフスキー場周辺では風雪時に降雪は多いものの  
風は比較的弱いことが多く、他の3スキー場に比べ雪庇や風成雪の 発達は少ないのが特徴です。
このため藤沢の沢や、春の滝を除き真冬の雪崩事故の発生率が低い ことがわかります。  


現在二セコでは独自の雪崩警報が出されるシステムが確立されています→ニセコ雪崩情報
以来、スキーヤー、スノーボーダーによる雪崩事故は起きていません。
このように日本海気候の影響を受ける山域での雪崩事故の原因は風雪 にあり、弱層は関与していないことも多数あります。  
結論として弱層テストだけでは実施者の経験により危険度の判断にかなりの 誤差が生じる可能性があり、雪の安定度は計れるが、  
雪崩を確実に予知するのは難しいといえます。


セルフレスキューで確実に雪崩から生還できるのか?
雪崩から仲間や自らの命を守る道具としてアバランチビーコン  スノーショベル、ゾンデがありますが
これらをメンバー全員が携行していたとして100%命を守ることが 出来るのでしょうか。
ここにカナダでの雪崩遭難者のデータがありますが、ビーコンを携行して  助かった人は32%、携行せずに助かった人は13%。
ビーコンを携行していて助かった人のパーセントは僅か19%高くなっただけで  68%の人はビーコンを携行していたにも関わらず
亡くなっているという ショッキングなものがあります。


これは地域的な問題(雪崩の規模)もあり、簡単には日本の事情とは  比較できませんが、装備を持っていても無いよりはまし位の
ショッキングな  データです。(安全率が高くなるのは間違いありません。)  
日本のデータでは15分以内に掘り出された雪崩遭難者は100%に近い  確立で生還しています。


ですが仮に3mの深さに仲間が埋没した状況を考えた場合はどうでしょう。  
深くなればなるほど穴から掻き出す雪も多くなり、階段状に穴を掘り下げ  最終的な穴の入り口は4m〜5mもの直径になるでしょう。
この穴を2人〜3人で交代で掘り進めた場合は何十分かかるのでしょう?  1人では? 埋没者が複数の場合は?    
深く埋没した場合はビーコンの反応も弱く、ピンポイントの特定は難しくなり 掘りながらもビーコンやゾンデで当たりをつけながらの
作業が続きます。


想像以上の重労働で精神的な負担も、かなりのものと想像ができます。  
運良く仲間を掘り出したとしても、それで命を救ったことにはならないかも しれません。    
骨折していた場合はどうする?  救急医療品を携行しているか?    救急法の知識はあるのか?    低体温症の症状は?  
仲間を担いで移動する体力はあるか?  ビバークの装備は?    
このような最悪のことを考えていくと際限が無くなりますが、けっして  起こりえないことではありません。  


ありとあらゆる最悪の事態を想定して、どう対応できるかということも セルフレスキューの一環ではないかと私は考えています。  
また事故が起きてから、いつも滑っているが雪崩など目撃したこともないし 形跡もみたこともない、という人がいますが
後の調査で積雪の下から デブリが出てきたり、他の人は雪崩を目撃していたりという事例があります。


シーズン中その山に何日通っているのか?    自分が見ていない日の方がはるかに多いはずです。  
なんでもない場所では事故など起こるはずもなく、潜んでいる危険を  感じ取ることが出来なかったということになります。  
結論として多くの経験を積んで、優れた装備を身に付けていても 人は雪崩の力に打ち勝つことは出来ません。  
私達に出来ることは出来るだけ安全率を高める努力や、雪崩に遭わない知識を高める努力を 怠ってはいけない
ということになります。


冬山に限らず自然の中での行動に100%の危険回避は難しいのかも知れません。
しかしこれが命に関わることとなるとやはり真剣に考えなくてはいけません。
雪崩に関しては現在講習会が日本全国で開催されています。 講習会に参加することで弱層テストやセルフレスキューの方法、
雪崩の 危険性について学ぶことが出来ます。


しかし、それが直ぐ自分達が出かけるBCにおいて雪崩回避に役立つか というと実際はそうは甘くないのが現状です。
講習会は自分が学ぶきっかけ作りに過ぎず、多くの経験も必要になりますし 難解なテキストを熟読し理解も必要になります。
とても1年や2年で身に付く技術とはかけ離れているような気がしています。


ある専門家が雪崩れ予想が当たる確立は高くて60%と言っていたのを聞いたことがあります。
専門家でさえ40%は外れると考えると、ある意味無力感を感じることも ありますが自分達が今出来うる範囲での
最大限の危険回避をしてゆくこと が最善策なのかもしれません。


結論として多くの経験を積んで、優れた装備を身に付けていても人は雪崩の力に打ち勝つことは出来ません。
何より有効なのは雪崩れに遭わないようにするということです。


山はいつも危険なわけではなく、いつも安全なわけでもありません。
雪崩れに関して素人の私達が取れる予防策は以下の一点だけですので忘れないで下さい。


吹雪の最中やその直後に風下の吹き溜まり斜面に絶対入らない!


これを守るだけで雪崩に遭う確立はかなり減るはずです。






セルフレスキューの装備
            >>その他のビーコンの性能比較
ORTOVOX(オルトボックス) s1 OV-01135 ORTOVOX(オルトボックス) s1 OV-01135   
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また引かれたレバーは自動的にロックがかかり内部のワイヤーのテンションを保ちます。
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実際に雪への入りも確認しましたが硬い雪にもかなりスムーズに入ってゆきました。

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このショベル・・とても美しいです。
優れた機能の道具は美しい・・といってもショベルですが・・
ショベルには硬質プラスティックの物とアルミ合金のものがありますが
固い雪への入りはやはり金属製のものがいいようです。
サイズはショベル部分が30×23cm、シャフト(34cm)
重量:650gでシングルシャフト


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よくある質問に「単独でもこれらの装備は持つべきですか?」というのがありますが、もちろん
単独行でもこれらの装備は持つべきだと考えています。一人では一見意味のない装備に思えますが
私達が日常入る山では他のパーティーともよく遭います。あなたが雪崩れに遭った時に目撃していれば
助かる可能性がぐっと高くなります。また逆にあなたが救助者になる場合も考えられます。
正直なところ生涯一度も使うかどうか・・いや使うことが無いことを願う特殊な装備ですが頑張って揃えましょう。





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パタゴニア Photo: Barbara Rowell

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