安全登山を考える〜冬山遭難を防ぐためのシンポジウム


参加してきました。 主催は北海道警察本部と山岳遭難防止対策協議会、会場は北大構内です。 最初のプログラムは 13:00〜13:40 
ヘリコプターによる公開救助訓練 、山岳救助用のヘリを間近に見ることが出来ました。


北海道警察本部 山岳救助ヘリコプター

あまりお世話になる状況になりたくはありませんが、もし自分が救助要請してこうやってヘリが来たら かなり感動するかと思います。  
そうして手際良く、要救助者を吊りあげます。最近はGPSの普及もあり、救助要請するときには 緯度経度を伝えるとより迅速な救助が
可能だそうです。

北海道警察本部 山岳救助ヘリコプター



次に会場に戻って14:10〜14:40 道警本部 村上 富一 さんより「冬山遭難の発生状況」についての説明
会場は250人収容でしたが 立ち見が出るほど満員でした。 

山岳遭難の実態

過去5年間で一番多かったのは道迷いによる遭難、 次は雪崩だそうです。 いまやバックカントリースキーヤー、スノーボーダーの
常識となっているビーコン、プローブ、シャベルですが 一般登山者にはまだまだ普及していないとのことでした。
雪山に入る者のモラルとして必ず携行しましょう。

それと「登山届」は必ず出してほしいとのこと。 単独行で遭難すると登山届が出ていないと致命的です。
現在は道警のサイトからネットで出すことが出来ます。 ボクもこれを使っています。
https://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/consult/yama-mail/tozan_mail.html




次に、山岳ガイド、ビックマウンテンスキーヤー 佐々木 大輔さんによる 「バックカントリーの魅力とリスクマネージメント」
http://guide-bankei.com/

佐々木 大輔

国内、海外などで遭遇した雪崩の経験談は興味深かったです。 雪山では事故が起こるものと思い、常に感覚を研ぎ澄まし
周りに気を配ることを忘れずに。 アクシデントに遭っても結果に違いが出るとのことでした。




次は15:40〜16:30 医学博士で国際山岳医の「大城 和恵」さんによる 「低体温症と雪崩埋没」世界の知識と事例に学ぶ。
ご自身もキリマンジャロやカラパタールなどの登頂の他 マッキンリー登頂(山頂よりスキー滑降など)などの経験があります。

大城 和恵

低体温症では体温ではなく、症状で重症度を見分ける。や 処置のし方など為になりました。 また一度雪崩などに埋没した場合、
ダメージなどが無くても 必ず緊急に病院に行く必要があるそうです。 そのような場合24時間以内に呼吸不全を起こす事例が かなり
多いとか。 現在は道警山岳遭難救助アドバイザー医師に 就任しています。




ここで10分の休憩。 周りの話しを聞いていると遠く釧路や北見から泊りがけで 来ている人もいるようです。





休憩後は16:30〜18:00 プロの登山家「竹内 洋岳」さんによる「なぜ 再び登るのか」です。 ちなみにこの人は、世界の8000mを越える山、
14座、 このうち13座を登頂しています。  http://weblog.hochi.co.jp/takeuchi/

竹内 洋岳

2007年にパキスタンのガッシャーブルムの7000m付近で雪崩に遭い 300mを滑落、腰椎破裂骨折の他にあばら骨を5本骨折。
救助不可能といわれた状況から奇跡的に生還。 手術後、地獄のようなリハビリをこなし1年後にはまた同じ山に 訪れ
登頂に成功しています。


このときの話を中心に聞きましたが、あまりに壮絶で 言葉もありませんでした。 この時には同じパーティーの2名が亡くなっています。
亡くなった方のためにも 救助に携わってくれた多くの人たちのためにも 自分はまた山に向かうと言っていました。





終了は18時。 会場の入り口では冬山用品の展示もありました。




なかなか内容の濃い1日となりました。いよいよシーズンイン。 今シーズンも怪我なく、事故なく楽しみましょう。





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